刺青|タトゥースタジオ《狐や》
2019.12.1 / Artist

伝統刺青・和彫りの手法《手彫り》|タトゥースタジオ『狐や』彫師、きょうい氏へ取材。

日本伝統の刺青《和彫り》は、そのデザイン性・歴史背景等から世界的で評価も高いタトゥースタイルの1つ。数多の彫師の中でも、より伝統的な仕上がりに拘る者は、当時の表現を再現できる『手彫り』の手法を用いた作品創作をしていることも多い。

今回は《サウナの梅湯》に併設するタトゥースタジオ、《狐や》の彫師、きょうい氏に取材を行い、彫師になった経緯や、きょうい氏の手彫りについて話を伺ってみた。


※本取材は、動画版でもリリースしています。こちらよりご覧下さい。


彫師を始められた経緯は?

6つ上の姉がすごくタトゥーをいれていたこともあり、僕が中学生の時に京都のタトゥースタジオ《CATCLAW TATTOO-Z》に連れて行かれた時に、タトゥーに衝撃を受けて。ネットでタトゥーを見たりとか、本屋さんで雑誌を読んだりしていて。

そこからずっと『タトゥーを入れたいな…』って思ってて、20歳の時ぐらいに《CATCLAW TATTOO-Z》でファーストタトゥーを初めていれて…そこからノンストップで、もうすごい勢いでタトゥーを入れていくうちに『これだけ好きやったら彫師できるやろ!』って思って。

でも一人ではどうしたらいいか分からんし、当時お世話になっていたHiroさんみたいになりたいと思ったら『《CATCLAW TATTOO-Z》に入るしかない!』と思って、弟子入りしました。22、23歳くらいの時ですかね。

刺青|タトゥースタジオ《狐や》

では、彫師としての活動についてお聞かせ下さい。

一番推しているのは、やっぱり手彫りで彫る和彫りですね。ただ、いま僕がInstagramとかでアップしているのって『本物の伝統刺青かどうか?』って言われると少し違うくて。浮世絵とかからデザインをとったりはしてるんですけど…ホンマに伝統的な古い和彫りではないと思うんですよ。

今後は、どっちかって言うと伝統的な古い和彫りをやっていきたい。『龍』『鯉』とか、昔からの伝統的な古いものをやっていきたいっていうのはありますね。

和彫りがお好きなんですかね。

好きです。それはもう間違いなく(笑)もともとずっと洋彫りが好きやったんですけど、古い本とか、昔の刺青の本とかを読んだりしていくうちに歴史がすごいあって『和彫りが格好いいな。』って。

(日本にいたら、)洋彫りより和彫りの方が詳しく知れるから、もっと好きになっていったんかなと思います。知れば知るほど。

刺青|タトゥースタジオ《狐や》

ちなみに伝統刺青の手法、手彫りのメリットは?

手彫りはやっぱり、マシンと比べて『カラー』が一番違いますかね。僕も始めて浅いのでそんなに偉そうなこと言えないですけど(笑)カラーの出方というか…やっぱりカラーがマシンに比べて、すごいよく出るし、はっきり濃く出るというか。時間が経てば経つほど、もっと濃く出てくる。そこがマシンと違うところですかね。

手彫りの黒のシェイディングであったり、墨の黒さとか、全体的な『和彫りの雰囲気』もマシンで彫るのとは違います。同じデザインを彫るにしても。そこは手彫りの方が好きですね。

うまく言えないですけど…違う。『違う』としか言えないですけど(笑)僕は手彫りの出方が好きですかね。


刺青|タトゥースタジオ《狐や》


話は変わりますが、《刺青とアングラ》について考えを聞かせて下さい。

タトゥー・刺青とアングラについて…。それぞれの考え方でいいと思いますけどね(笑)その人がどう思っているかやと思うので。ファッション感覚で気軽に入れる人もそれでいいと思うし。

アングラが好きな人が、タトゥーの人口が増えていくことが嫌がるのも分かりますけど…。まぁでも、どっちか(ファッション性・アングラ性)をなくすって出来ひんと思うので。どっちのタイプの人でも僕は好きですね。自分は彫師やし、ファッションでもないですけど。単純に『タトゥーが好き』っていう感じなんで、僕は(笑)

なんかそういう…気軽って感じでもないですかね。仕事にしているし、そこは真剣に考えているから。だからアングラが好きな人も、ファッションとして好きな人も、どっちの気持ちもわかるっすかね。間かもしれないです。

刺青|タトゥースタジオ《狐や》

銭湯・温浴施設の規制についてどう思われますか?

刺青が入ってる人が温浴施設に入れないことについては、僕はしょうがないとは思いますね、嫌ですけど(笑)

でも、しょうがない。時間はすごいかかると思いますけど、変わってはいくと思うので。絶対。間違いなく変わっていくと思うので、それを待つだけですかね。僕が生きてる間にどれぐらいよくなるかは分からないですけど(笑)世代が変わっていくと絶対変わっていくと思うので、そこは。

ちなみに『しょうがない』というのはどういう意味で?

昔の暴力団の(イメージ)とかがあるから、それはしょうがない。銭湯に入場規制をかけたりするのは、お店を守る為にもしょうがないっていうことですね。

刺青|タトゥースタジオ《狐や》

では、『刺青を入れたいけど、銭湯が好きだから…。』と迷っている方のことはどう思いますか?アドバイスなどあれば。

そうですね、そこはもう腹括るしかないですね(笑)僕もすごい温泉が好きやったんですけど、温泉は入れなくてもしょうがないなっていう。銭湯よりも刺青の方が好きっていうのが上回ったら、刺青をいれたらいいと思いますね。銭湯の方が大事やと思うんやったら、いれん方が絶対いいと思うので(笑)

では最後に、狐やの活動が今後どんなものでありたいか、どのような影響を与えていきたいかなどはありますか?

今、古い和彫り・伝統的な和彫りに興味がある若い人たちが、すごく少ないと思うんですよね。和彫りの良さとか伝統的な古いものの良さとかに興味のある人が。

古い刺青が好きで、興味を持ってる人が来てくれると嬉しいですかね。伝統的な刺青を広めていきたいっていうか、若い人にわかってもらいたい(笑)僕も必死に頑張るだけなので、それだけっすかね。今は、ただ単に必死で頑張ってるって感じです。


※本取材は、動画版でもリリースしています。こちらよりご覧下さい。

Link

▶︎ARTIST:きょうい(狐や)
https://www.instagram.com/

▶︎CAMERA:Aira
https://www.instagram.com/

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