2階にタトゥースタジオ|サウナの梅湯
2019.11.30 / Social

銭湯2階にタトゥースタジオを併設。|サウナの梅湯の店主、湊氏の語る『刺青と銭湯』。

刺青・タトゥーが入っていると、『大半のプールや温泉での入場が難しい。』ということは、一般的には周知の事項だ。しかし2020年に控えたオリンピック開催をきっかけに、次第にその問題は無視の出来ない社会問題の1つとなり、入浴時にはシールでの対応をする地区や、規制緩和へ乗り切った店舗が出てきたりと、様々な対応が見受けられるようになってきた。

DOTTでは今回、2階にタトゥースタジオを併設する銭湯《サウナの梅湯》に足を運び、店主である湊氏に温浴業界の動向に対する想いを取材した。


サウナの梅湯、店主の湊三次郎さん

湊 三次郎、29歳、銭湯活動家。今、ここの梅湯を含めて4件の銭湯を経営しています。
モットーは『日本から銭湯を消さない』。日本に銭湯を残していくっていう、活動をしています。

銭湯の上にタトゥースタジオを入れた経緯は?

《タトゥースタジオ:狐や》が始まるきっかけは、狐やの彫師の きょうい君が梅湯のお客さんから友達になって。

梅湯の2階が改装されて綺麗になったんで、テナントを募集してた時にちょうど、きょうい君が『タトゥーの修行をしてて…。』っていう話があって声をかけたっていう、それだけで。何か(刺青と銭湯問題に対する、)アンチテーゼとして刺青を銭湯の上に入れたいとかっていうのが第一の目的ではなくて、言ってしまえば彼と僕の友情みたいな部分がかなり強いですね。

もちろん、「日本ではイメージの悪い『刺青のお店』を入れることが集客に影響するのかな…。」とか、逆に「きょうい君がここでやるのに不便だったりとかするのかな…。」って不安も少しあったり。僕も刺青のことに関しては不勉強だったので、いろんな刺青の本を読んで勉強したりして。ただ何より彼の人柄が良かったので、まぁそういうのを置いといても『面白そうだしやろう!』って感じが始まりですね。

2階にタトゥースタジオ|サウナの梅湯

実際に営業に影響はありましたか?

不利に働いたことは一個もなかったですね。

告知する時とかも、炎上したり、叩かれたりを期待してたんですけど…ある意味。だけど全くそういう声がなくて、賛同する声や、良い!っていう声の方が多かったですね。昔から来てるお客さんからクレームも多少来るのかなって思ってたんですけど、全くないし、むしろ『刺青を見たい!』と言ってくれる感じで。思ってた以上に反応は悪くなかったというか。いい意味で期待はずれだったなぁっていうところは正直あります(笑)

今、梅湯のお客さんで刺青をいれてる方は多いですか?

そうですね、多いです。全身和彫りの方もいらっしゃいますし、若い方で洋彫りいれてたりとか、もちろん外国人のお客さんも来るのでそういう方とか。本当にたくさん来ます。むしろ梅湯では当たり前の光景なので、初めてこういう施設に来る人はちょっとドキっとすると思いますが、まあ当たり前のように見る光景ですね。

2階にタトゥースタジオ|サウナの梅湯

他に、刺青をお断りされてる銭湯って結構ありますよね。個人的にどう思いますか?

いいと思います。やっぱり各々の店の判断っていうのは尊重すべきだと思うし、どういう理由があったのか分からないですけど、そのお店の判断だと思うので。それは絶対尊重すべきだと思う。

今オリンピック等で、銭湯に限らず『温浴・公衆浴場全体で刺青の入浴客もOKにしよう!』みたいな動きがあるんですけど、あまりにも横暴な感じがするので。そこはやっぱり店の判断を尊重するべきで『全てが全て規制緩和をしていく』っていう方向性は間違ってるんじゃないかと思います、僕は。

それは『刺青に対して差別的』とかそういう問題ではなくて、『お店の判断』っていう部分で。刺青の方が偏見の目で見られることはよくないですけど。『どういう判断なのかはお店の判断に任せましょう。』っていうのが僕の意見です。

例えば、外国人がOKで日本人はNGっていうところは?

おかしな話ではありますよね。どういう刺青がOKでダメなの?っていう話で。日本人の刺青に対する悪いイメージって『刺青=ヤクザ』じゃないですか。じゃあ『洋彫り≠ヤクザ』で『和彫り=ヤクザ』かっていうと、別にそうじゃないし。

例えば『組の代紋が入ってる入浴客』とかだったら分かるんですよ。それはもうヤクザの人ですし。そういうのは分かるんですけど。そうじゃない限りは、ちょっとおかしな話だなっていうのはありますね。

ただ外国人と日本人で分けるのはご都合主義な感じがするし、批判もらうのも確かだし(笑)外国人だってそういう反社会の人かもしれないし。それは分からない話だから、それはちょっと横暴なやり方であるなとは思いますね。

刺青|タトゥースタジオ《狐や》

今後《サウナの梅湯》は、刺青と温浴に関して銭湯としてどういう存在であれたらと思いますか?

このまま変わらずでいいと僕は思っています。

梅湯が、積極的に刺青客をいれてるとか、2階にタトゥースタジオがあるからって、刺青の問題の打破していく…っていう気持ちはあまりないです、正直。うちはうちで、やっている。2階にただ、タトゥースタジオがある。っていうのが梅湯の立ち位置かなって。

最後に、何か伝えたいことはありますか?

刺青を入れてる方でも『町の銭湯は入浴OK』ってことを知らない人がかなりいらっしゃるので、電話でも『刺青はいってるんですけど、大丈夫ですか…?』って聞かれたりが多くって。ローカルな銭湯だったら基本的にタトゥーはOKなので、そこは知ってもらいたいなって思います。

あとは、多くが刺青=NGっていう中なので、刺青の入ってるからこそルール・マナーを守って頂きたいなと。それは『刺青を入れてる人が、刺青いれてる人にルールを守っていきましょう。』って発信するような動きがいいのかなと思います。僕は刺青を入れてないので…僕みたいな人が言っても何も響かないじゃないですか?『お前は別にいれてないやんけ。』ってなるし、空振りしちゃってる感じがするし(笑)

刺青を入れている人がそういう風に見られてて、偏見が強まる動きになってるから、そこは刺青の入っている皆でイメージを変えていこう。ってムーヴメントを起こして欲しいなっていうのは正直あります(笑)僕は介入できないので。


※タトゥースタジオ《狐や》と、彫師《きょうい氏》の話については、動画がメインです

Link

▶︎ARTIST:きょうい(狐や)
https://www.instagram.com/

▶︎CAST:湊 三次郎(サウナの梅湯)
https://www.instagram.com/

▶︎CAMERA:Aira
https://www.instagram.com/

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