2018.5.12 / Tattoo

ポートレートタトゥーとは?リアルな肖像画・人物画のタトゥー

前回、「タトゥーの種類 全26種まとめ」にて公開した通り、世界には様々なタトゥースタイルが存在する。
日本においては、伝統の刺青・和彫りを始めとして、トライバルやブラックアンドグレー、またトラッド系の作品などの人気が高い。

今回ご紹介するのは、ポートレートタトゥーと呼ばれるスタイルのタトゥーについてである。
発祥や意味は勿論、クールな作品の数々や著名アーティストについても徹底解説をする。

ポートレートタトゥー

ポートレートタトゥーとは?

ポートレートタトゥーとは、「Portrait (肖像画)」の通り、肖像画・人物画をリアルに描いたタトゥーのことを指す。
心にいつまでも残しておきたい、亡き人などを施すことが多く、世界中で持ち主の強い心の支えとなっている。
”大好きな人間の、最も美しく輝かしい瞬間を、永遠に身体に刻み込む”というのが、ポートレートタトゥーの最大の長所だと言えるだろう。

また、ポートレートタトゥーは、数多あるタトゥースタイルの中では、最高難度のタトゥーの一つである。
そもそもリアリスティックに長けたアーティストが少ない日本では、目にすることこそ珍しいかもしれないが、世界的には非常にメジャーなスタイルの一つだ。

発祥

ではポートレートタトゥーは、いつ頃からタトゥースタイルとして確立しているのだろうか。

チカーノからの派生?

ポートレートタトゥーがいつから始まったか、というのは難しい議題ではあるが、ブラックアンドグレーやチカーノからの派生といった解釈が妥当ではあるだろう。
チカーノはかつてより、肖像画をタトゥーの中に入れることでよく知られている。

和彫りやアメリカントラディショナルには人物画に写実度を求めるといった要素は少ないため、となると前者のスタイルに軍配が上がるだろう。

マシン技術の発達?

また、ポートレートが近年になって栄えてきた理由の一つとして、マシン技術の発達も挙げられる。

1890年前後、アメリカでの最初のタトゥーマシンの開発以来 進化をし続け、より精密な作品を彫れるようになった、というのは要因としては大きい。

人気のポートレート

ここでは肖像画の中でも、特にポートレートとして用いられる作品を挙げていこう。

家族・親戚

ポートレートタトゥーで最も多く見られるものは、やはり家族や親戚・知人などの身近な人物である。
今は亡き人、恩人、新たな命なんかもそうだろう、持ち主の大きな心の支えとなる。

チカーナ

チカーナのポートレートは、厳密にはチカーノタトゥーの要素の中にも含まれるかもしれないが、しばしば描かれるデザインの一つである。

インディアン

屈強なインディアンのポートレートタトゥーも人気のデザインの一つである。

ボブ・マーリー

”レゲエの神様”と称される、ボブ・マーリーも世界各国で人気のポートレートの一つだ。

カート・コバーン

グランジ・ロックバンド、”NIRVANA”のフロントマン、カートコバーンの音楽性は勿論、生き様・カリスマ性は世界中の若者を虜にしている。

マイケル・ジョーダン

”バスケの神様”ことマイケル・ジョーダンも、その知名度よりポートレートとして愛されている。

海外の俳優

あとは、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の”ジャック・スパロウ”や、「ダークナイト」の悪役”ジョーカー”等、海外の映画作品に出演していた俳優などもしばしば見受けられる。
確かに作品が好きな者からすれば、その俳優の最高の瞬間を入れる気持ちも分からなくない。

人気の施術箇所

ポートレートタトゥーはその性質上、多少大きな面積を必要とする。
またある種、ファッションとしてのタトゥーとは対極にあるようなタトゥーであるため、他の人に見せることを前提としていないことが多い。

そのため、脚や腰、背中や脇腹など、普段は見えない場所にいれている方が多いような印象だ。

著名アーティスト

ではここではポートレートタトゥーに長けた、世界的に名を馳せるタトゥーアーティストを数人紹介しよう。
数多いる彫り師の中でも、極めし者の作品はやはり一線を画す。

海外アーティスト

Nikko hurtado

 

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Nikko氏は、世界で最も有名なタトゥーアーティストの一人で、Instagramのフォロワー数は破格の150万人超。
作品に命を吹き込んだような圧巻の作品の数々は、息を飲むほどの美しさであることがご覧になってお分かりいただけるだろう。

噂では、”最も値段の高いタトゥーアーティスト”だとされているが、実際のところはどうなのだろうか。

Arlo DiCristina

 

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Arlo氏はアメリカ・コロラド州で活動をする世界で指折りのポートレートのアーティストで、Intagramのフォロワー数は約50万人。
彼の作品はただのポートレートではなく、ポートレートとその情景をリアルに描写していることが特徴として挙げられる。

私の稚拙な表現になってしまうが、写実度や色使い・デザインの構成も全て完璧である。

国内アーティスト

そんなポートレートタトゥーを入れたいと思っている方は、国内のアーティストにお願いするのはいかがだろうか。
アーティストの数こそ少ないが、実は日本にも素晴らしいリアリスティックのタトゥーアーティストが存在するのだ。

K.T

 

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K.T氏は日本でリアリスティックを語る上では外せない、日本有数のタトゥーアーティストの一人だろう。

描かれる作品の完成度は極めて高く、先の著名アーティストにも見劣りしない程。
個人的には大注目しており、今後ポートレートの需要が上がるにつれ、更に有名になっていくだろうと踏んでいる。

まとめ

いかがだっただろうか。

ポートレート専門のアーティストは日本に少ないが、これからスタイル自体が更に流行り、様々なスタイルのアーティストが誕生していけばな、と個人的には思う。

また、他の珍しいタトゥースタイルについては下の記事にまとめているため、気になる方は是非参考にしてみてほしい。

では、良いタトゥーライフを!

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