2018.9.3 / Info タトゥーの痛みと表皮麻酔|彫師が語る、危険性と注意点

タトゥーにおける痛みは、初心者を始め愛好家にとっても永遠のテーマです
痛みが懸念材料となり、タトゥーに億劫な人も多いのではないでしょうか。

痛みのために表皮麻酔を使用する方もいますが、この表皮麻酔に警鐘を鳴らす彫師も多く、問題視されているのも現状です。
今回はそんなタトゥーと麻酔について、成分や安全性、使用における注意点をご紹介します。

もし今後、表皮麻酔を使用してタトゥーを入れようと考えている方は、正しい知識を身につける必要があると言えます。
どうか、最後まで読んで頂きたいです。

はじめに

注意

本記事は、表皮麻酔について、DOTTで調査した内容と彫師、医療関係者の方々の意見を参考に執筆した、まとめ・考察の記事です。
※記事末尾に参考文献の記載有

私は医学・法律の専門家ではなく、医学的・法的観点での指摘や解説を行う内容ではありませんので、予めご了承下さい。
また、読んで頂けると分かりますが、個人的に私は「麻酔は使用しない方がいい」と思っていますし、それを望む彫師の方も多いです。

また今回は、タトゥー業界で主に用いられる表皮麻酔という呼び方に統一をしていますが、医療現場で用いられる正しい名称は表面麻酔(皮膚表面麻酔剤)です。
混合されないようにご注意下さい。

最後に、業界の方はご存知だと思いますが、「タトゥーと麻酔」は業界に置いてセンシティブな内容で、その観点についての是非を問う内容ではございません。
上記ご理解の上、お読み頂ければと思います。

タトゥーの麻酔

では最初に、どんな麻酔がタトゥーの表皮麻酔として利用されているのか、種類から解説してみましょう。

表皮麻酔のタイプ

タトゥーに使用される表皮麻酔には主に二種類あります。
それぞれスプレー状のものと、クリーム・軟膏状のもので、肌に直接撒布・塗布して使用します。

クリームタイプ

タトゥーの表皮麻酔で、最も一般的なものがこのようなクリームタイプのものです。

最大の特徴はその効能で、無痛を求めるには一番適していると言われていますが、身体への負担が比較的激しいことが多いです。
後述しますがクリームタイプや軟膏の表皮麻酔を使用する際には、十分な注意と確認が必要になってきます。

スプレータイプ

スプレータイプの表皮麻酔は、日本での知名度は低いものの海外では現場レベルで使用されることも多いです。

身体に塗りつける必要がなく、長時間施術の合間の休憩で利用出来るのが特徴。
効能はクリームや軟膏に比べ低く、身体の負担が少ないように作られていることが多いため、手軽な表皮麻酔です。

表皮麻酔の成分

表皮麻酔の成分はいくつかありますが、主に「リドカイン(キシロカイン)」という成分が含まれており、リドカインは他の麻酔薬に比べ安全域の広い麻酔薬です。
タトゥー用麻酔の主な生産国である米国では、市販薬に含むことが出来るリドカインは最大5%と法律で定められており、国内では0.5%,1%.2%の局所麻酔薬が市販されています。
またリドカインの他にも、下記の成分が含有されていることがあります。

・リドカイン(キシロカイン)
・プロカイン
・テトラカイン
・プリロカイン
・ベンゾカイン
・エピネフリン※(アドレナリン)
※麻酔成分では無いが、麻酔成分による血管拡張を抑えるために含有

上記、化学的な内容であるため全てご説明するのは難しいですが、滋賀医科大学のサイト内に局所麻酔の成分について詳しく記載があるので、更に知りたい方は覗いてみて下さい。
リンク

要約しますが、いずれにせよアレルギーや副作用の危険性は大いにあり、使用する際は注意が必要であることは間違い無いといえるでしょう。
そして文中には、「プリロカインとテトラカインは効能・毒性がかなり強い」という旨の記載があります。

麻酔の効果・危険性

ここからは彫師の方の体験を交えてご紹介します。

効能

表皮麻酔を使用しタトゥーを入れた際の効能は、薬品の使用法・強度によって様々です。
痛みが少しマシになる程度のものから、ものによってはほぼ無痛で入れることも出来るようです。

症状

効能の強いものを選んだ際には、肌に与える負担も大きなものが伴います。
具体的な症状としては、アレルギー反応による痒み・腫れ・赤みの発作、酷い場合には赤く皮膚のただれた状態にもなります。
そして成分によっては、アナフィラキシーショック等の症状が現れる危険性も大いにあります。

麻酔を使用する際の注意点

何度も言いますが、私は様々な観点から「タトゥーに麻酔は使用しない方がいい」と思っています。
ただ、ネットで誰でも簡単に手に入る現状と、彫師の方に伝えずに使用する方もいることより、比較的安全な使用法を記載しておきます。

絶対に彫師の方に相談すること

「事前に勝手に塗って来店する人がいる」ことや、「転写後にこっそり塗布する人がいる」ということを聞きました。

皮膚がふやけていたり、赤くただれた状態では「正常にインクが入らない」「入ったインクが見え辛い」と施術に影響が出るとのことです。
場合によっては施術を断らざるを得なく彫師の方に多大な迷惑をかけることになります。
使用を検討している際は、必ず医師また彫師の方に相談しましょう。

安全な製品を見分けること

※リドカインを含む、成分の含有量(含有率)の記載無し

「タトゥー 麻酔」で検索をすると、様々な表皮麻酔の輸入代行店が出てきます。
中には「肌に優しくて無痛!」等と謳っている製品などもありますか、どう考えてもそんなはずありません。

成分の表記が無いもの、リドカイン以外の麻酔成分が多く含まれるもの、レビューがあまりにも良すぎるもの、生産元の記載が無いものなどは怪しく、安全性が低いと考えるべきでしょう。

海外で使用されているもの選ぶ

しかし海外では、認可のおりた製品をタトゥースタジオ側が提供している場合もあります。
使用したことのある方の意見では、リドカインの含有量が2.5%程度でも十分に効力を発揮したと聞きました。
そのため、どうしても使用を検討している方は、海外サイトでレビューを見ながら探す方がまだ安全だと言えます。

まとめ・考察

いかがでしたでしょうか。
以下、個人的な見解を記載しておきますので、興味のある方だけ読んで頂ければと思います。

私は今の日本の法体制や業界の現状、タトゥーの痛みを考慮すると、「日本でタトゥーに麻酔を使用すべきではない」と思っています。

タトゥーは確かに痛みを伴いますが、10人中7,8人程は「こんなものか」と言ってしまう程度のものです。
麻酔を使用するより、十分な睡眠を取る、事前に食事を取る、体調を整える等の方がよっぽど重要だと私は思います。
また、彫師の方々がその道のプロとして、あなたの痛みを最小限に抑えるためサポートしてくれますので、そこまで不安に思う必要はありません。

DOTTでも、タトゥーの痛み対策について記事でご紹介していますので、不安な方は是非読んでみて下さい。

あなたが不安と後悔の無いよう、素敵なタトゥーを入れれますように。
では、良いタトゥーライフを!

参考文献:
https://hushanesthetic.com/
https://info.painfulpleasures.com/
http://www.shiga-med.ac.jp/
https://www.amazon.com

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