今、世界では空前のタトゥーブームが巻き起こっている。
そして海外では、タトゥーは比較的カジュアルに親しまれており、寛容であるような印象を受けることが多い。
今回は、隣国である台湾にフォーカスをしてみよう。
台湾のタトゥー事情と題し、歴史や違法性、また社会的にはどのような立ち位置なのか等、詳しくご紹介していく。
ConTTents
台湾におけるタトゥー
以外かも知れないが、台湾を始めとする東アジアのタトゥーアーティストはとても優れており、世界でもトップレベルの彫り師が名を連ねている。
洋彫りの技術レベルで言うと、日本より腕のあるタトゥーアーティストが多く在籍しているというのが現状だろう。
2012年10月14日にフィリピン・マニラで開かれた国際タトゥーコンテストでは、台湾の彫り師3人が「最優秀大腿賞」「最優秀背部賞」「最優秀女性賞」の優勝を飾ったことで、その実力を世界に知らしめた。
また台湾では、一部の若者などがファッションとしてタトゥーを好むだけでなく、古くからの伝統として刺青文化であるトライバルタトゥーを持つ先住民もおり、社会的な許容度は日本に比べると高い。
台湾の刺青の歴史
台湾のタトゥーの歴史を語る上で外せないのが、台湾のトライバルタトゥーだ。
台湾の先住民の間にはかつて、大規模なトライバルタトゥーの文化が存在したと言われている。
知られているのはタイヤル族・タロコ族・セデック族や、パイワン族・ルカイ族の階級制度に基づく蛇紋様のトライバルタトゥーなど。
ただ台湾のトライバルタトゥーについては、東京の有名なトライバルタトゥースタジオ、ApocariptのHPにて詳しく説明がされていたため、気になる方は是非一読頂きたい。
参考:Apocariptのリンク
現代のタトゥー事情
台湾はタトゥーに対して非常に寛容で、タトゥーに対する偏見や批判は日本に比べると圧倒的に少ないといえるだろう。
日本ではタトゥーに対するマイナスイメージが未だ根強く、温泉や公共浴場にはタトゥーがあると入れないことが多いが、台湾ではタトゥーが入っていても温泉に入ることに何の問題ない。
見せてはいけないという雰囲気は薄く、ファッション感覚としても受け入れられるようだ。
違法性
日本では、医師免許を持たない彫り師は違法だとされているが、台湾には刺青を規制する法律は無く、国政としても寛容であることが分かる。
面白い例として、台湾の政治家の林昶佐があげられる。
彼はヘビメタバンドのボーカルでもあり、胸まで伸びた長髪と、体中に施されたタトゥーの数々が特徴的である。
政治家としては異例の風貌を持つ彼だが、所属する政党は台湾の若者の心を鷲掴みにしているようだ。
職業
就職についても、ファッションタトゥーくらいであれば特に何も影響はないとされている。
服の卸やアパレル店員、夜市のオーナーなどファッション関係者や自営業の人は、男性も女性もタトゥーをしている率が高い。
ただ、タトゥーが入っていると入軍は厳しくなるそうだが、その辺りは他の海外諸国と同じだろう。
世界のタトゥー事情を比較|日本と海外・主要国8カ国
日本のタトゥー愛好家たちが、ため息をつきながら「海外はもっと寛容なのに…」と口を揃える。 今回はそんな漠然としたイメージにある程度の線引きをすべく、主要国8カ国を例に挙げ、社会体制や法制度・一般のイメージなどを比較してみよう。
台湾タトゥーコンベンション
また台湾では「Taiwan Tattoo Convention」と言われる、東アジア屈指のタトゥーコンベンションが開催されている。
直近では、2018年3月23日~25日に台湾の高雄国際会議センターという場所で開催された。
日本からは、”三代目彫よし氏 唯一の弟子・参代目彫よし 総領氏”を含む著名アーティストも出場したことで知られている。
台湾で人気のタトゥースタイル
多様なスタイルの中でも特に、色彩が豊かで大胆な和彫りが評価されているような印象を受ける。
それだけではなく、台湾では日本をモチーフにした刺青も流行しており、アニメ、キャラクターなどの可愛らしいタトゥーから、漫画のタッチで描くもの、日本語を取り入れたデザインなどが人気である。
料金
台湾での施術料金はこぶし大で6000円~と、日本に比べると安いといえるだろう。
台湾・タトゥーのある芸能人
台湾では著名人でもタトゥーを露出しメディアに出演することがある。
ここでは男女3名、台湾の著名人を紹介してみよう。
范暁萱(メイビス・ファン)
台湾の歌手である、范暁萱には豪快なタトゥーが入っている。
陽岱鋼(ヤン・ダイガン)
読売ジャイアンツ所属のプロ野球選手、陽岱鋼には中国語のレタリングタトゥーが入っている。
林泓育(リン・ホンユ)
台湾のプロ野球選手である、林泓育も両腕にタトゥーをいれていることで知られている。
特に左腕のタトゥーは日本語のレタリングで、何とも印象的である。
台湾の著名アーティスト
壹玖陸玖
彼は台湾のタトゥーアーティストで、Instagramのフォロワー数は約9万人。
スタイルはブラックワークがメインだが、ジオメトリックやドット等の先進的なスタイルを巧妙に取り入れていることが分かる。
Diaozuo
彼は台湾の和彫りの彫り師で、Instagramのフォロワー数は約7万人。
図柄・デザインなどは日本の伝統を踏襲しながらも、枠に囚われすぎない大胆な色使いにどこかモダンな印象を受ける。
まとめ
いかがだっただろうか。
日本ではあまり語られることない台湾のタトゥー事情だが、実際はかなりオープンに受け入れられており、先進的であることが分かった。
日本から行きやすいこともあり、現地に行かれる方はタトゥーをいれてみるのも面白いのではないだろうか。
その他の海外諸国については以前「世界のタトゥー事情を比較|日本と海外・主要国8カ国」にて公開したため、是非ご覧いただきたい。
世界のタトゥー事情を比較|日本と海外・主要国8カ国
日本のタトゥー愛好家たちが、ため息をつきながら「海外はもっと寛容なのに…」と口を揃える。 今回はそんな漠然としたイメージにある程度の線引きをすべく、主要国8カ国を例に挙げ、社会体制や法制度・一般のイメージなどを比較してみよう。
では、良いタトゥーライフを!