2018.5.9 / Info

ヘナタトゥーとは?知っておくべきデザインの意味・安全性

タトゥーや刺青は、今やファッションや個性の表現として、日本でも少しずつ認められつつあります。
でもやはり、本物のタトゥーを入れるとなると、なかなか高いハードルがあるのも現状です

そこで今回は、消えるタトゥーとして知られる「ヘナタトゥー」について、歴史やデザイン、その意味などをご紹介したいと思います。
ページの後半には気になるアレルギーや安全性おすすめのお店などヘナタトゥーを考えている人に読んでほしい情報がたくさんありますので是非ご参考に。

ヘナタトゥーとは

ヘナタトゥーは、ヘナアートやメヘンディなどとも呼ばれます。

「ヘナ」という植物の葉のペーストを使って描くボディーアートの一種で、時間が経つと消えるため”気軽なタトゥー”として日本でも密かに流行しています。

また世界でも、アジアや中近東など世界の様々な地域で、主に女性に愛され続けてています。

歴史

人とヘナの関わりは古く、凡そ5000年以上前と言われています。
古代エジプトの洞窟壁画に、トライバルタトゥーを思わせる模様が描かれた人物画があることが知られています。
ヘナで身体を染めて飾る風習が、壁画が描かれた当時から行われていたとするならば、その歴史は8000年前にも遡ります。

また、クレオパトラは自分の爪をヘナで染めていたという言い伝えもあり、歴史のロマンを感じられますね。

本場・インドでのヘナ

ヘナタトゥーは、健康を祈ったり化粧のように身体を装飾したり、魔除けに近い目的等で使われてきましたが、特にインドでは結婚式で花嫁の手足を飾る装飾として親しまれていました。

「Night of the Henna-Mehndi Rat」と呼ばれる結婚式前に行われる儀式が有名で、
ヘナを花嫁の手足に家族や親戚、友人の女性たちが描き、そのヘナの色が濃く長持ちするほど、夫婦の愛が長く続き、家が繁栄すると信じられています。

ヘナタトゥーの3つの特徴

ではここでヘナタトゥーの特徴をまとめてみましょう。

・まず、ヘナタトゥーに使用する染料は、植物のヘナで出来た天然成分です。
そのためヘナ自体は皮膚にかぶれなどのアレルギー反応をあまり起こしません。

・またヘナタトゥーは皮膚を染め付けるため、感染症の心配も比較的少ないです。
これは皮膚を針で痛めつけるタトゥーとは違う、大きなメリットと言えるでしょう。

・そして最大の特徴として、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)により、2週間~1か月程度で消えることが挙げられます。
こちらが人気の理由として挙げられる最大の特徴ではないでしょうか。

染まる原理

では、ヘナタトゥーはどういった原理で染まるのかご説明していきます。

簡単に言うと、ヘナがもつ色素により肌を染めあげるため発色を行います。
色はオレンジや赤、茶色に染まることが多く色の差は木の種類や体の部位(温度差)によって異なります。
そのため、手の平など、体温の高いところは濃く出ます。

ヘナの成分

ヘナの成分には大きく分けて、ローソン、タンニン酸という2種類があります。
ローソンは、赤やオレンジ、茶色などに肌を染める成分。
そしてタンニン酸は、たんぱく質と強い結束作用をもっており染める効果を強める成分です。

人の皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造です。
ヘナに含まれるローソンとタンニン酸は、表皮にあるケラチンに絡みつき皮膚を染めるのです。

消える期間

皮膚の一番上の組織「表皮」は、約28日周期でターンオーバー(新陳代謝)します。

ヘナタトゥーは、施術から最低でも3時間長くても8時間程度そのままにして、色素を沈着させていきます。
そして、ヘナペーストを落としてから24~48時間すると、最も濃い発色状態となり、その後色が落ち着いて、2週間~1か月で完全に消えるといわれています。

安全性

ヘナタトゥーの材料はヘナという植物に由来し、かぶれやアレルギー反応が出にくい素材です。
た、一般的なタトゥーと入れ方が違い、皮膚を染料で染めるだけなので、安全性は高いと言えるでしょう。

ヘナタトゥー マタニティ 

cokyu様の作品より:リンク

ただヘナは天然成分ですが、最近は化学物質が添加された「ブラック・ヘナ」と呼ばれるものが出回っています。
その化学物質によるアレルギー性接触皮膚炎が最近増えているため、ブラック・ヘナの取扱・施術には注意が必要です。

ヘナデザイン・意味

ここからは、ヘナタトゥーの人気のデザインや図柄、込められた意味などをご紹介していきます。

ヘナのデザインは、宗教との関わりがあるものが多いです。
ヒンドゥー教の金運と幸運の神様 ”ラクシュミー”がヘナを愛したことからヘナやメンディ自体が「幸福を呼ぶもの」「幸福の象徴」とされています。

デザインとしては、本場のインドでは大胆なデザインなものが多いですが、海外や日本ではワンポイントに人気が集まっています。
様々な体の箇所に、ちょっとしたアクセントとして綺麗で可愛い模様のヘナタトゥーを入れる方が多いようです。

それでは、国内外で人気の高いモチーフの紹介をしていきましょう。

クジャク

吉兆の鳥として知られるクジャク。
美しい羽根や優雅な姿はヘナとの相性が抜群で、広く人気のあるデザインの一つです。

意味は「富の象徴」「愛の象徴」「金運」、さらに羽が閉じているデザインは「成功」、開いているものは「愛情」を意味するとされています。

また、鳥自体も神聖な動物と考えられており、幸運を運んできてくれるものだと言われており、他にもオウムやハチドリなどの図柄も人気です。

蓮の花

泥水から大輪の花が咲くと言われる蓮の花。
泥に汚れることなく花を咲かせることから、辛いことがあるから素晴らしい人生になる、悟りが生まれるという意味を持つようです。

他にも「再生」「純潔」「優美」「創造」「官能」などの意味があるともされています。

マンダラ

マンダラ(曼荼羅)は定められた方式にのっとり、方形や円形に整然と配置し描いたデザインです。

宗教的な分野になるため詳細は割愛しますが「宇宙の象徴」だとされており、世界中で好まれるデザインの一つです。
深い意味合いと規則的なデザインから、ヘナのみならず、ジオメトリックなど他のスタイルでも見受けられます。

太陽

インドでは、太陽は万物のエネルギーの源で、「復活」「再生」「生命力」「永遠の愛」「知識」などの意味があるといわれています。
シンプルですが力強いデザインが多く、意味合いから見ても男性的なモチーフであるともいえるでしょう。

一方、月は恋人との愛の継続や変化のエネルギーを示し、「芸術」「想像力」「保護」「健康」「穏やかな愛」などの意味があると知られています。

力強い太陽が男性的なら、静かな力を持つ月は女性をイメージさせますね。
また、三日月は新しい命が宿ることを意味するとも言われています。

入れたい方へ向けて

これまではヘナタトゥーの歴史やデザインについてお話してきましたが、ここからは実際にヘナを入れようと検討している方に向けて。
長期の旅行やパーティー、結婚式などいつもとちょっと違う、個性あふれるおしゃれをしたいときに非常にオススメです!

おすすめのお店

Rãha(ラーハ)

こちらは東京で人気のヘナ・ジャグアタトゥーの専門店で、多数のメディア出演もあるほどの知名度を誇っています。

Instagramから作品を閲覧することが出来るため、一度HPを覗いてみてはいかがでしょうか?
値段が良心的なことも◎。

AZU BODY ART

関西で言うならば、こちらの”AZU BODY ART”が人気で、先程と同じく、ヘナ・ジャグアタトゥーの専門店です。
百聞は一見に如かず、是非ご覧になってはいかがでしょうか?

セルフでも出来る?

実は最近は、ヘナタトゥーの道具も販売されているため、セルフで簡単に描くことが出来ます。

ヘナタトゥーのキット

その際初めての方には、専用のキットが良いでしょう。
最初からヘナパウダーがペースト状になって入っているので、面倒なペーストづくりがありません。

コーンやステンシルシートなど、必要な道具かセットになっており「1回試してみたい!」といった方には最適だと言えますね。

【ヘナペースト2本セット 手袋付き】−−ヘナタトゥー メヘンディー ヘナコーン タトゥーシール  ジャグア 消えるタトゥー ゼンタングル

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ヘナタトゥーはその安全性、期間限定、可憐で華やかなデザインなどにより、世界中で愛されています。
タトゥーのお試しには、ピッタリのアイテムではないでしょうか?

また、似たものでジャグアタトゥーというのがあるため、気になる方はこちらを是非読んで見てみて下さい。

では、良いヘナタトゥーライフを!

POPULAR