手彫り 鑿
2017.10.13 / Tattoo

刺青の真髄「手彫り」とは−なぜ彼らは手彫りに こだわるのか

今、日本では空前のタトゥーブームの到来に伴って、誰でも良質なマシンがすぐ手に入る時代がやってきている。
そんな中、最新の機器を使用せずに「手彫り」に拘って刺青を入れる彫り師がまだ存在するのはご存知だろうか。

今回は絶えず彫り師を魅了する「手彫り」とは何か、比べてどんなメリットがあるのかをご紹介しよう。

刺青の真髄「手彫り」

まずはこちらの動画をご覧いただきたい。
こちらは大阪の天王寺で活動をしている彫はる氏の手彫りだ。

とても綺麗に彫っていっているのがよく分かる。

手彫りとは

手彫り 鑿

手彫りとは、針を束ねた鑿(のみ)を用いて身体を突き刺してゆき、刺青を入れる手法である。
また手彫りの中でも「跳ね彫り」や「突き彫り」といった細かい彫り方がいくつかあるのだ。

一概には言えないが、現在はファッション、アートとして施術をする「タトゥーアーティスト」より、刺青に対して信念を強く持った「彫り師」に多く見受けられるような印象だ。

主に刺青の”塗り”にそのメリットが活かされるため、筋彫りはマシンで、塗りを手彫りで行う彫り師が多い。

手彫りのメリット

マシンで彫る機械彫りに比べ、昔からある手法なのでより刺青らしい刺青になりやすい。
具体的に言うと、色が入りやすく鮮やかな色になりやすい、細かなぼかしの表現がしやすい、といわれている。

自分が話を聞いた彫師によると、針を指して出来る穴がマシンより広いため、粒子の大きな顔料が肌に入りやすい。
そのため白などは手彫りの方が色が入りやすいというのは聞いたことがある。

デメリット

1秒間に80〜140回 身体に針を突き刺すマシン彫りに比べ、手彫りの場合は1秒間3~5回しか突き刺すことが出来ない。
そのため彫るスピードが遅いので、仕上がりまでの料金が高い。

また突き上げ、肌に引っ掛けるように針を抜き差しするため、マシンに比べ痛みが大きい。
ただ刺青に重要なのはその課程ではなく、出来栄えであると考える私は、刺青を彫るなら手彫りが一番いいのではないかと考えている。

海外の手彫り

トライバルタトゥー

ポリネシアンのトライバルタトゥーは基本的には全て手彫りだ。そもそも「タトゥー」という言葉はポリネシアンの間で「叩く」を意味する「タタウ」という言葉が由来とされている。
先ほどは突き上げるようにしてインクを入れていたのに対し、針のついた棒を上から叩くことで皮膚に針を刺し、インクを入れていく。

余談だが、私もカリンガトライバルの手彫りを自ら体験したことがある。柑橘系の樹木のトゲを針として使っていたが、終わった後は施術部が赤く腫れ上がるほどであった。

サクヤンハーテウ

サクヤン 手彫り

サクヤンハーテウ(サクヤン)はタイ伝統の刺青で、古くから魔除けや御守りとしてタイの方々に親しまれ続けている。
彫り方は特徴的で、「メタルロッド」と呼ばれる長いステンレスの棒の先に、針のついたものを用いて刺青をいれていく手法だ。

まとめ

いかがだったろうか。
ご紹介した上記理由のため、今でも手彫りの文化が彫り師の間で継承され続けているのだ。

もしあなたがこの先、刺青をいれようと検討しているのであれば私は間違いなく手彫りをお勧めする。
先述したとおり痛みは伴うが、完成した際の喜びたるや、あなたの想像をゆうに越えてくるだろう。

では、良いタトゥーライフを!

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