海外のサッカー選手、プロレスラーなど世界各国の選手でトライバルを目にし、一度はその男らしい迫力のあるデザインに心惹かれた経験はないだろうか。
それぞれのデザインに意味や民族性、思想が含まれている、トライバルは最も古典的なアートの一つである。
今回は、そんなトライバルタトゥーの魅力について紹介しようと思う。
また、ページの最後には有名な日本のトライバルタトゥーのスタジオ、料金等も載せているので、是非参考にしてほしい。
ConTTents
トライバルタトゥーとは
今から遡ること約2000年も前から存在していたと言われている、トライバルタトゥー。
世界の各地域の民族文化の象徴として、幾何学模様やライン等、さまざまな種類のデザインが描かれてきた。
タトゥーを持つ者の社会的ステータスとして、その民族の風習として、または自分を魅力的に魅せるために取り入れられてきたこともあり、意味合いやデザインは各地域の文化によって大きく異なる。
どのデザインも一見似ているようで、実はそれぞれデザインや意味合いは大きく異なり、デザインは10種類以上存在するが、代表的なところでいうと7つ程に絞られる。
今後、トライバルを入れようと考えている人は、ある程度、トライバルの意味や由来、地域の情報などを把握しておいてはいかがだろうか。
7つのトライバルタトゥー
Borneo
マレーシアのボルネオ島発タトゥーBorneo(ボルネオ)。今現在のトライバルを確立するにあたって、必要不可欠なタトゥースタイルと言えるだろう。
タトゥーの入っていない方も、「トライバル」と聞いて一番に思い浮かぶのはこのデザインではないだろうか。
木版画の彫刻が元でその後タトゥーのデザインとして派生。その土地に関連する植物や動物がモチーフとなっていることが多い。
Maori
ニュージーランドの原住民であるマオリ族が名前の由来であるMaori(マオリ)。現地では特定の社会的ランクを持つ人だけが許されている、神聖なものである。
トライバルの中でも顔面に施すタトゥーとして知られているMaoriだが、顔にタトゥーのある者は、比較的階級の高い限られた者だけだという。
曲線同士をうまく組み合わせたデザインが多いのが特徴である。
Tahiti
「タトゥー」という言葉の発祥地である、Tahiti(タヒチ)。
元々「叩く」動作をタヒチ語で「タタウ」と呼んでおり、そこから「タトゥー」という言葉が出来たと言われている。
主に円や曲線から模様が描かれており、黒の面積の”塗り”と”空き”でデザインが構成されているのが特徴である。
Samoa
ポリネシアで唯一、絶やすことなくトライバルタトゥーを現代まで守り受け継いで来たのがSamoa(サモア)。
現地の男女は、それぞれ決まったデザインの組み合わせがあり、中でも下肢に左右対称で彫られるデザインが、現地では有名である。
しかし現在のファッションとしてのサモアは腕や胸、背中など全身に描かれるものが多く、海外ではサモアはトライバルの中で一番人気である。
連続性のあるデザインは、槍やムカデ、サメの歯など、民族独特のものがモチーフになっている。
Marquesas
マルケサス諸島発祥のトライバルタトゥー、Marquesas(マルケサス)。
マケージャスタイルと呼ばれており、現地ではほとんどの者が、全身を覆うところまでタトゥーを施すという。
他のトライバルに比べ、塗りの面積が多く、非常に大きいのが特徴的。ブラックワークが流行している現在において、デザイン的には最も現代的なタトゥーだといえるだろう。
Haida
ハイダ族のタトゥーとして知られている、Haida(ハイダ)。
ハイダ族は北アメリカ大陸の太平洋に面した北西沿岸部に住む先住民である。
一定の法則で描くなど紋様というよりは、トーテムポールに描かれるような模様で、絵画や壁画を彷彿させるようなデザインである。
また通常トライバルタトゥーは黒のインクのみで彫られることが多いが、ハイダについては黒色と同じくらいの割合で”赤色”が含まれることが最大の特徴。
Kalinga
フィリピン、ルソン島の高地で今も古来の伝統を守り続けるカリンガ族が施すトライバルタトゥー、Kalinga(カリンガ)。
身体の一部を覆うように細かく密集して描かれることから、まるで服を着たかのようなデザインであることが特徴として挙げられる。
以前、私は実際にカリンガへ足を運び、タトゥーをいれてもらう旅にでたことがある。
下記はその様子、経緯を記事にしたものであるため、興味のある方は是非読んでいただきたい。
トライバルタトゥー手彫りの旅|フィリピンの秘境・カリンガにて
今回は、筆者である私が、フィリピンの秘境・カリンガにて、なんと御年100歳のタトゥーアーティストに会い、そこでタトゥーを入れた際の話ができればと思う。 「トライバルタトゥー 手彫りの旅〜カリンガ篇〜」と名付け、そもそもカリンガタトゥーとは?というところから完成の流れまで一挙に公開しよう。
タトゥースタジオ
タトゥーの王道ともいえるトライバルは、どのスタジオで頼んでも彫ってもらえるが、特にトライバルの歴史や思想までをも踏襲しているのは「Tribal Tattoo Apocaript」だろう。
基本情報を載せておくので、今後入れようかと考えている人は是非参考にして欲しい。
Tribal Tattoo Apocaript
Taku Oshima
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Taku OshimaはApocariptのオーナー兼アーティスト。
トライバルタトゥーで世界最高峰のアワード「TATAU AWARD」で3度の優勝を果たす程の実力の持ち主である。
彼に掛かれば世界最高レベルのトライバルタトゥーを身に刻めること間違いない。
まとめ
トライバルタトゥーのデザインは雰囲気や直感で決めてもいいが、どちらのデザインにしようかと候補がいくつかあるようであれば、由来や意味合いを元に選ぶのも粋なものである。
今回紹介した種類はほんの一部でしかなく、深く掘り下げるとトライバルもまだまだ意味深く、様々な種類があるのだ。
また最近では、現代的にアレンジされたトライバルタトゥーも存在するため、気になる方は掘り下げてみるのも面白いだろう。
では、良いタトゥーライフを!