最近では個性の表現や、ファッションとしても気軽に楽しまれているタトゥー。
「MRIを受けれない」「結婚に影響する」などといった社会的なリスクの中でも、一生付き纏う事になる大きなリスクの一つに「生命保険の加入」についてが挙げられる。
「タトゥーが入っていたら生命保険に加入出来ない」と言われるが、果たしてそれは真実なのだろうか?
またその理由、既にタトゥーの入っている方は生命保険に加入する方法とは?
今回は、生命保険・共済保険会社、計8社へ実際に問い合わせた回答を元に解説を行い、下部には生命保険へ加入する方法も記載しているため、心配な方は是非最後まで読んで頂きたい。
※考察をスキップし、結論からお読みいただきたい方はこちら
ConTTents
タトゥーと生命保険
「タトゥー・刺青の入っている方は生命保険に加入出来ない」という通説を調査すると、保険会社によって以下3つの対応が想定される、という結論に至った。
- タトゥー入っていると加入不可
- タトゥーが入っていても条件付きで加入可
- タトゥーが入っても加入可
ではそれぞれ、どのような理由を元に加入の可・不可が決められているのだろうか。
タトゥー|保険加入が不可の理由
周囲の体験談や、某有名掲示板に書き込まれた意見を参考にすると、大多数の保険会社が加入不可であると言われている。
これは保険会社の「※相互扶助の精神」を元に定められた内部規定により、審査に落ちるケースで「タトゥーの入っている方は以下2つの可能性が高い」という考えが主となっている。
※リスクの公平性を保つ考え方
反社会的勢力の関係者?
一つは「タトゥー=反社会的勢力?」という考え方。
反社会的勢力は「危険職種」に該当し、性質上、命の危険が高いこと、またコンプライアンス的に関わりを断つという目的で、加入を断っているようだ。
変わりつつある「タトゥー=反社会的」のイメージだが、やはり偏見というか、特別な見方は存在し、反社会的勢力の関係者である可能性が高いことを危惧し、加入を断る保険会社は多い。
肝炎等の感染症・合併症のリスク
もう一つ挙げられるのが、「タトゥー=感染症・合併症のリスクが高い?」という考え方。
針の使い回しによる感染症の危険性はかつてより言われているが、最近ではインクを体内に入れることによる肝臓への負担もリスクの一つとして考えられている。
上記二つの「タトゥーが入っている方は、タトゥーの入っていない人に比べて事故や疾病の可能性が高い」という考え方を元に、加入を断るという保険会社が多いようだ。
タトゥーインクに金属が含まれる?インクの成分と危険性
そしてタトゥーインクもまたタトゥーの大事な要素の一つである。また初めてタトゥーを彫る方も、自分の身体に一体どんなものが入るのか?といったことも気になるだろう。 今回はそんなタトゥーインクに含まれる成分や危険性、アレルギー反応について徹底解説する。
加入OK・条件付きでOKのケース
ただ保険会社によっては、タトゥー・刺青を入れていても条件付きで加入できたり、特に審査に影響しないところもある。
タトゥー|保険に条件付きって?
保険会社によって様々だが、保障金額の制限や、保険料の割り増し、他にも肝臓等の部位は不担保になるケースなどがあると言われている。
加入できる保険会社もある?
一概に加入できると書くと語弊を招きかねないが、保険会社によっては「タトゥーが入っていることの告知義務のない」ところも存在する。
また生命保険とは少し異なるが、全労済や県民共済にも告知義務がないとも言われているため、組合員(特定の職業・住人など)であれば加入ができると言われている。
バレなきゃOK?
「タトゥーの告知はせずに審査を受ければ?」という意見も耳にしたことがある方は多いだろう。
結論から述べると、筆者としてはこれはオススメ出来ない。
後ほど発覚した際に契約解除になり、保険料が戻ってこないケースや、給付金の請求をした際に支払われない等といった様々なトラブルを招く可能性があるため、タトゥーが入っていることは事前に伝えた方がよい。
保険会社へ聞いてみた
今回DOTTでは、名前の知れた保険会社7社へ連絡をとり、タトゥーについて実際にどういった対応を行なっているかを伺ってみた。
「大手はほとんど断られる」と噂されているが、真相を読んで確かめて頂きたい。
また今回の問い合わせについて、事前に掲載について伝えておりますが、トラブル防止のため社名を伏せ、措辞を改変した後に掲載を行なっております。
生命保険|A社の対応(仮称)
先ほどご説明した、相互扶助の精神に基づく公平性を損ねてしまう可能性を懸念し、加入は難しいとの回答。
また、加入した後にタトゥーを増やすと、契約解除の可能性もありと、少し厳しめの対応が見受けられた。
生命保険|B社の対応(仮称)
A社とは少し異なり、B社は若干濁した表現を用いている。
文章をそのまま読みとくと、「タトゥーが入っていると加入出来ない」になるのかもしれないが、「後々判明したとしても影響することはない」と言及している。
推測にはなるが、B社の加入者の中には、一定数タトゥーの入っている人がいることを示唆しているのかもしれない。
生命保険|C社の対応(仮称)
C社の契約可否は開示不可だったが、「個々のお客様によって異なる」という言葉を用いて回答している。
これをそのまま読み解いてしまうと、
「場合によってはタトゥーを入れてもOK?」という旨の裏返しとも受け取れる。
推測になるが、反社会的勢力及びその関係者でない場合や、単にファッションとしてタトゥーを入れている場合、見えないところに入れている場合などで区別している可能性が考えられる。
生命保険|D社の対応(仮称)
D社はC社同様に、「給付金の判定はケースバイケース」だとしており、一律の回答は出来ないとのこと。
こちらの会社は、A社、B社とは異なり、「タトゥーが入っている人の加入を断る」という旨を明記していない。
(それが開示が出来ないからなのか、暗に示唆しているのかは分からないが。)
共済保険|E社の対応(仮称)
今回は1社だけだが、共済保険を提供している大手保険会社E社にも連絡を取り、共済保険の加入におけるタトゥーの対応を確認してみた。
結果はおおよそ予想通りだが、告知の非対象かつ、加入後のタトゥーは状況によるため一概には言えないとのこと。
ただA社やB社のような加入を断る旨は一切書かれておらず、「告知義務」ではなく「告知の対象」という言い回しをしている辺りから読み解くと、「事前にタトゥーが入っていることを申告する必要はない」としていることが分かる。
考察
上記の言葉を正直に受け止めるとするならば「タトゥーが入っていると、そうでない人に比べ、大手生命保険会社への加入は難しい」と見るのが妥当だろう。
回答を頂けなかった3社についても、もし問題なく加入が出来るのであれば、回答を伏せるメリットは何一つ無い。
ただ一つ、希望としては「お客様の状況によるため、一概に言えない」という回答が多かったこと。
加入しなくていいものに対して、わざわざそんなことを言うメリットも無いし、「人により、加入できる可能性が僅かでもある」として受け取ってもいいのではないだろうか。
結論
今回の調査を通して、「入れない(であろう)ところが多いが、入れそうなところもある」といった答えで私の中では落ち着いた。
こればかりは、個々のケースによって変わってくるため一概に言えない。
生命保険へ加入したい方へ
タトゥーを入れる前、また既に入っている読者の方には、「生命保険に加入したい・加入出来るのか?」といった方も多いだろう。
生涯に関わることだ、皆がそう不安に思って当然である。
読んでいただいてお分かりかと思うが、対応はそれぞれであるため、保険会社を複数扱う企業へ正直にその旨を伝え、相談に乗ってもらうのが、まず最初のステップではないだろうか。
いくつか調査してみたが、下記の「みんなの生命保険アドバイザー」では手厚く、保険の無料相談を行なっているため、不安に思っている方は相談してみよう。
リンク内のページの右上部、『無料相談はこちら』から進んでいただくと、保険の専門家があなたの保険について、無料で相談に乗ってくれる。
相談した結果、タトゥーが入っていても保険に入れる可能性は十分にあるため、ここで諦めてしまうのは非常にもったいない。
一度相談してみるのがいいだろう。
まとめ
いかがだっただろうか。
今回はタトゥーと保険について、各保険会社の実際の対応を通して、「タトゥーが入っていても保険へ加入する方法」についてご紹介した。
他にもタトゥーのリスクについては様々なことが囁かれているが、こちらの記事に全てのリスクをまとめているため、こちらも参考に。
タトゥーのリスクと対策−後悔する前に正しい知識を
日本ではファッションとして認知されつつあるタトゥーは、まだ社会的には様々なリスクについて言及されています。 今回は、タトゥーを入れて公開しないよう、施術に伴うリスクについてまとめました。 銭湯・保険・就職・結婚など。
では、良いタトゥーライフを!